[ PLAY THE GLASS con tenerezza ]
教会、、、、と聞いた時、「死をテーマ」にと考えた。
国と国との争い、人と人との争い、予期せぬ事故、で理不尽に死んで行く人々。
今、世界が暗い。
この11年間に、私自身、夫の死に始まり壮絶な4人の死を身近に見てきた。
ガラスで鎮魂の歌を奏でよう。
しかし、教会の庭に立った時、そこは明るかった。
閉じ込められた空間ではあったが、空に向かって問いかければ、
明るい光で何者かが微笑み返してくれるような気がした。
死者の無念と、残された者の苦しみを、開放してくれる微笑み。
死者の心は、残された者の心に寄り添って一緒に生きて行けることは、やがてわかる時がくる。
死者たちは、残された者たちの心をそっと撫でてくれている。
今を活き活きと生きなさい、と。
生きることへの讃歌を奏でるガラスたちを、さわって下さい。
撫でて下さい。
2003 S.Francesco 教会:ヴェネツィア