作品タイトルは、常にPLAY THE GLASS+"音楽用語"を使っている。宙吹きの作業がガラスと体とでリズムをとりながら、吹き竿が奏でるように形を作り出してゆくからである。
そしてPLAY THE GLASSは私にとってもっと大切な意味がある。それはガラスと遊ぶということである。肩の力を抜いて自由に遊ぶことによって、ガラスをよく知ることができる。既成概念にとらわれず自分を自由に解き放ち、物の本質を知ること、これは人生全てに対する私の生き方そのものになっている。
ガラスは造形素材として一番私にイマジネーションをかきたててくれる。頭で考えるより先に体に伝わってくる素材感のせいだろう。作業している時の真実を知る感動を、多くの人々によりよく伝えたいという思いが、精一杯の努力でガラスたちをアレンジしてインスタレーションすることになる。与えられた機会、空間を生かしてガラスの真実と私の人生で得た真実を伝えたい。